表装処・美術サロンあいざわ

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タグ: 洗濯 の記事一覧

『書の掛軸』の修理 ~その④完成

2019年06月12日水曜日

『書の掛軸』の修理も最終工程となりました。

今回で最終回。行程10、仕上げ作業の様子です。軸棒・八双・紐などを取り付けます。

掛軸の上部の棒の部分を”八双”といいます。ここにはカンと紐を取り付けます。

八双の取付の様子は写真の通り。

 

総裏打ちをした掛軸の上部に”八双”をおき、裂と裏打紙に糊を付け、包みこむように貼り付けます。

掛け軸は裏返した状態です。

 

ヘラを使ってさらに強く接着させます。

 

この掛軸は6/14(金)~16(日)開催の”ぐんま表装展”に出品しますので、会場で見ることができます。

ぜひご覧ください。

【修理前】の様子

【修理後】の様子

『書の掛軸』の修理 ~その③

2019年05月15日水曜日

前回のブログでは『書の掛軸』の修理 工程5、洗濯作業の様子 をお伝えしました。

これまでの流れはその①その②をご覧ください。

作品の洗濯により、表面の汚れが落ちて、茶色がかっていた作品が少し明るくなりました。時間が経った物なので真っ白にはなりません。しかし、お客様の依頼で古さを残して仕上げることもあります。

洗濯前(部分)

 

洗濯後(部分) ※ 手ブレです。。。

 

そして本日は、工程8、きりつぎ(本紙と裂のつなぎ合わせ)・工程9、総裏打ちをお伝えします。

洗濯後に本紙と裂地を裏打ちしたものをつなぎ合わせ(きりつぎ)、総裏打ちしたものが下の写真です。この状態で数週間から時には数か月、貼りこんでおきます。こうして、掛軸のゆがみを調節します。

つぎは、仕上げの様子をお届けします。

 

『書の掛軸』の修理 ~その①

2019年03月22日金曜日

『書の掛軸』を修理しています。100年以上前に書かれた作品と思われます。

修理(仕立直し)の手順は以前にご案内した通りですが、もう一度書き留めてみます。

●仕立直しの工程●
1、状態の確認と採寸
2、解体作業
3、裏打紙の除去作業
4、剥落止め(絵具が剥がれないように止める) ←日本画の場合です。
5、洗濯作業(汚れの具合で長期間になることも)
6、作品・表装裂の裏打ち作業
7、折れ伏せ(折れの発生している箇所を補強)
8、きりつぎ(本紙と裂とのつなぎ合わせ)
9、総裏打ち
10、仕上げ作業(軸棒・八双・紐等の取付)

 

今回は 1、状態の確認と採寸 です。

写真のように、今回の掛軸は全体がだいぶ茶色くなっています。上部には虫食いの跡が見られ、作品の部分には折れが多数あります。

この折れを放置しておくと、折れた部分が削れて最終的には作品が切れてしまいます。折れがあっても、ひどくならないうちに修理を施したいものです。

 

 

掛軸の仕立直しをしています~紅葉の軸 その3~

2018年06月20日水曜日

前回、紅葉の掛軸、洗濯の様子をお伝えしたのが4月でした。

今回は切り継ぎまでをアップします。

1、洗濯が終わった本紙に肌裏打をしたところ(表)です。

2、裏側です。ライトで透かして作品の折れを確認(部分の拡大)。横にヒビがありますが、これが『折れ』です。

3、折れの部分に折れ伏せを施します。これ以上作品が傷まないように補強します。

4、切り継ぎ(本紙と裂のつなぎ)ができたところです。

ほぼ、掛軸の形になりました。この後、総裏打ちをして、仕上げをして完成です。

こちらの作品は、来月開催予定の第45回ぐんま表装展に出品致しますので会場でご覧ください。

 

 

 

掛軸の仕立直しをしています~紅葉の軸 その2~

2018年04月06日金曜日

作品の洗濯作業が進みました。
その1では工程4までお伝えしました。

●仕立直しの工程●
1、状態の確認と採寸
2、解体作業
3、裏打紙の除去作業
4、剥落止め(絵具が剥がれないように止める)
5、洗濯作業(汚れの具合で長期間になることも)
6、作品・表装裂の裏打ち作業
7、折れ伏せ(折れの発生している箇所を補強)
8、きりつぎ(本紙と裂とのつなぎ合わせ)
9、総裏打ち
10、仕上げ作業(軸棒・八双・紐等の取付)

では、とても重要な工程5、洗濯の作業の様子を。。

ん??どうなっているのか分かりにくい・・ですよね、説明しますと、
専用の洗い船の中に水を張り、作品を浸水させています。作品の下部が波打っているのが分かります。

時間が経過すると、水の中に汚れがじわっと出てきます。薬品などは使用しませんので、洗濯によって生地や紙が傷むのが少なく、安全に作業できます。
この方法で、シミや全体的なくすみなどはきれいになりますが、油汚れなどは落とすことができません。汚れの具合で、洗濯作業をする期間が長期になることもあります。
次は、工程6作品・表装裂の裏打ち作業 へと続きます。その3へ

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